FX手法の検証記事第3回。
今回はインジケーターではなく、チャートの形を見て取引する「ブレイクアウト手法」で勝てるかどうかについて検証してみたいと思います。
ブレイクアウトとは?
ブレイクアウトとは、レンジ相場(上にも下にも伸びずにヨコヨコで推移している状態)の時に支持線を越えて上に行く、もしくは、抵抗線を超えて下に行くことを言います。
上のチャートではピンク枠の部分がレンジ、そこから支持線を超えて上にブレイクしています。
ブレイクアウト手法とは?
ブレイクアウトした後、相場は大きく動きやすいことが知られており、特にレンジ相場が長く続くと、抜けた方向に大きく動きやすいとされています。
このようなブレイクアウトした後の大きな値幅を狙うのがブレイクアウト手法です。
とは言え、ブレイクアウトしたと思ってもすぐにレンジの値幅に戻る“ダマシ”も多く、ある程度トレードを経験している人はブレイクアウト手法はダメだと思っている人の方が多いと思います。
ブレイクアウト手法検証のルール
使用インジケーター
なし
ルール
基本ルール
- 資金10万円スタート
- 取引枚数は変更せず、1万通貨固定
- 2020年1月~12月の1年間のGBP/JPYの1時間足で検証(デイトレ~スイングくらいのイメージ)
トレードルール
- まずはレンジができたことを確認 ⇒ そのレンジを実体で抜けた時、抜けたローソク足の次のローソク足がそのまま抜けた状態を維持している場合にエントリー
- 損切りはロングの場合、直前のレンジ下限(ショートの場合、直前のレンジ上限)に設定し、リスクリワード2:1にするため、リミットはその値幅の倍に設定。
- ポジションがリミットに到達前に再びレンジを作り、ブレイクアウトした場合は、元のポジションを放置したまま別のポジションを建てる
ブレイクアウト戦略検証の結果
トレード回数:119回(ロング:62回 ショート:57回)
勝率:42%(勝ち:50回、負け69回)
平均獲得:216.7pips(21,671円)
平均損失:118.7pips(-11,867円)
年間損益:+2,647pips(+264,700円)
月別資産推移グラフ
ブレイクアウト戦略検証のまとめと反省
今回の検証では「ブレイクアウトした次の足が抜けた状態を維持している」という条件を付けることでダマシを回避しようと思いましたが、それでもめちゃくちゃダマシには多く遭いました。
また、ダマシから逆方向へブレイクというパターンも多くみられ、損切り幅を多めに取っていたせいもあってかなりやられています。
実際にトレードする際には損切り設定に関わらず、すぐにレンジに戻ってきたら切るということを徹底すればマイナスはもっと抑えられると思います。
また、損切り幅が大きい影響で、リミット幅も多く取らざるを得ず、今回の条件では「当たればデカいが、外れもデカい」というギャンブル要素の強い取引になることが多かったです。
実際に1月はあっさり退場しそうな勢いで資金がゴリゴリ減って「大丈夫か?」と思いましたが、3月には一転して一気に+20万になるなど資産の浮き沈みが激しくなりました。
損切り幅とリミット幅についてはもっと良い設定があると思うので、要研究ですね。
と、ここまでマイナスなことを書いてきましたが、終わってみれば+250%とかなり大きい勝ちで終えられました。
やはり逆張りではなくトレンドに沿った順張りが勝ちやすいのは間違いなさそうです。
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