FX手法の検証記事第14回。
今回は私が考えた単純移動平均線(SMA)のクロスとV字突き抜けパターンの組み合わせ手法を検証してみました。
単純移動平均線(SMA)のクロスとV字突き抜けの組み合わせ手法とは?
これまでの検証結果では、第1回に行った単純移動平均線(SMA)のゴールデンクロス・デッドクロス手法が年間損益において、最も好成績を収めています。
ただ、この手法はいくつかの問題もあります。
- レンジ相場では負けが連続し、勝率が悪い
- 持つポジションが多くなる
- 損切り幅が大きくなりがち
今回は、これらの問題の中でも、「レンジ相場でのエントリーを制限して勝率を高める」方法を考えたいと思いました。
そこで思いついたのが、「V字突き抜けパターン」との組み合わせです。
V字突き抜けパターンとは、レンジの安値(高値)を超える動きを見せたと思ったら、一気に逆行して高値更新(安値更新)する、ダマシからブレイクアウトするパターンです。
このパターンと組み合わせることで、ダラダラと続くレンジ相場へのエントリーは大幅に減るのではないかという仮説ですね。
上記の12回目の検証では15分足で使い、そこそこの成績を残しましたが、果たしてこのパターンは1時間足でも通用するのかも注目です。
また、今回は利益確定にSMAのクロス(Lならデッドクロス、Sならゴールデンクロスで利益確定)を使用することにしました。
第1回検証では、損切り幅の2倍と最初から利益確定幅を決めていましたが、これが吉と出るか凶と出るか…。
単純移動平均線(SMA)のクロスとV字突き抜け組み合わせ手法の検証ルール
使用インジケーター
単純移動平均線の5(短期)、25(長期)を使用
ルール
基本ルール
- 資金10万円スタート
- 取引枚数は変更せず、1万通貨固定
- 2020年1月~12月の1年間のGBP/JPYの1時間足で検証(デイトレ~スイングくらいのイメージ)
トレードルール
- V字突き抜けパターンが発生し、且つSMAがゴールデン(デッド)クロスが発生した場合に順張りエントリー
- 損切りを直近安値(高値)に設定
- 利益確定はSMAで逆のクロスが発生した時に行う
- ポジションを持てるのは1度に1つのみ
単純移動平均線(SMA)のクロスとV字突き抜けの組み合わせ手法検証の結果
トレード回数:57回(ロング:39回 ショート:18回)
勝率:46%(勝ち:26回、負け31回)
平均獲得:99.6pips(9,956円)
平均損失:46.6pips(4,659円)
年間損益:+1,144.2pips(+114,420円)
月別資産推移グラフ
単純移動平均線(SMA)のクロスとV字突き抜けの組み合わせ手法のまとめと反省
結果は1,144.2pipsの勝利で、勝率もSMAのクロス手法に比べて6%上がりました。
でも正直この手法はダメですね…。
SMAのクロス手法よりも成績が落ちていることはもちろんですが、それ以外にも様々な問題がありました。
中でも最大の問題が、SMAとV字突き抜けパターンの相性があんまり良くないことです。
今回の検証ではSMAの期間を5・25に設定しており、比較的小さな波をフォローする動きになっています。
V字突き抜けパターンがその小さな波で発生すれば、手法がはまるのですが、大きなチャートの中でのV字突き抜けパターンでは、SMAのクロスのタイミングと突き抜けのタイミングが全くかみ合わないのです。
その結果、まだまだ伸びそうなタイミングでSMAの逆のクロスで損切り、微益での確定になり、思うようにpipsを稼げないことに繋がりました。
利益確定方法も損切り幅の2倍とかにした方が良かったかもしれません。
また、1時間足ではV字突き抜けパターン自体があんまり信用できず、レンジに戻ることもしばしば。
レンジ相場を避けるという目的もあまり達成しきれていなかったように思います。
今回は失敗に終わりましたが、まだまだSMAを基本とした手法のブラッシュアップは続けていきたいと思います。
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