FX手法の検証記事第17回。
今回は移動平均線のゴールデン(デッド)クロス手法に押し目買い手法を加えた前回の記事の手法を単純移動平均線バージョンと平滑移動平均線バージョンで比較検証してみました。
平滑移動平均線とは?
16回目の検証で使用した手法の再検証です。
今回は単純移動平均線(SMA)での検証と、他の条件は同じのまま、移動平均線を平滑移動平均線(SMMA)に変えたバージョンでの比較検証を行います。
このブログで初登場の平滑移動平均線(SMMA)は、単純移動平均線(SMA)や指数移動平均線(EMA)と同じ、移動平均線の一種です。
SMAやEMAに比べて、直近の動きに反応しにくく、なだらかな線を描くのが特徴となっており、短期よりも長期的な取引で利用されることが多いようです。
移動平均線を変えることで、どのくらいの違いが出るのかを比較して、より良い手法を探りたいと思います。
移動平均線のクロスを使った押し目買い手法の比較検証ルール
使用インジケーター
1度目:平滑移動平均線(SSMA)の5(短期)、25(長期)を使用
2度目:単純移動平均線(SMA)の5(短期)、25(長期)を使用
ルール
基本ルール
- 資金10万円スタート
- 取引枚数は変更せず、1万通貨固定
- 2018年1月~12月の1年間のGBP/JPYの1時間足で検証(デイトレ~スイングくらいのイメージ)
トレードルール
- 5MAが25MAを上抜け(下抜け)た後、ローソク足が25MAで跳ね返ったらロング(ショート)でエントリー
- 損切りは直近の安値・高値に設定(近すぎる場合は直近のサポート・レジスタンス)
- 利益確定は5MAが25MAを下抜け(上抜け)、ローソク足が25MAで跳ね返ったタイミングで行う(損切りになる場合もあり)
- ポジションを持てるのは1度に1つのみ
移動平均線のクロスを使った押し目買い手法の比較検証の結果
平滑移動平均線(SMMA)
トレード回数:68回(ロング:33回 ショート:35回)
勝率:53%(勝ち:30回、負け38回)
平均獲得:146.1pips(14,614円)
平均損失:65.9pips(6,585円)
年間損益:+1,881.9pips(+188,190円)
単純平均移動線(SMA)
トレード回数:140回(ロング:69回 ショート:71回)
勝率:53%(勝ち:73回、負け67回)
平均獲得:96.1pips(9,613円)
平均損失:51.4pips(5,140円)
年間損益:+3573.8pips(+357,380円)
月別資産推移グラフ
平滑移動平均線(SMMA)
単純平均移動線(SMA)
移動平均線のクロスを使った押し目買い手法の比較についてまとめと反省
結果は平滑移動平均線(SMMA)が+1881.9pips、単純平均移動線(SMA)が+3573.8pipsでした。
やはり圧倒的に単純移動平均線の方がいいですね。
実は今回の検証はそもそもやろうと思ってやった訳ではなく、単純移動平均線と間違えて平滑移動平均線を使ってしまったことに端を発しています。
せっかくデータ取ったから比較として検証してみるか、という感じです。
そもそも長期狙いの移動平均線が短期で単純移動平均線より機能する訳ないですよね…。
前回(16回検証)に続き、SMAでの検証は2年連続勝利となっていますが、今回検証した2018年では2020年の検証よりも結果が悪くなっています。
やはり期間によって合う・合わないがあるようで、2018年10月ごろの激しい値動きで結構負けることが多かったです。
ただ、勝率的にはそれほど変わりなく(前回53%、今回52%)、どちらかというとエントリー回数の差で利益の差が付いているというのが意外でした。
どの年もコンスタントに50%超えを狙える手法なら充分アリですね!
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