FX手法の検証記事第18回。
今回は1時間足で有効だった単純移動平均線(SMA)のクロスを使った押し目買い手法が短期足(15分足)でも通用するのかを検証してみました。
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法(15分足ver)とは?
今回の手法は、基本的に第16回の単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法と同じです。
ただ、今回事前に検証した結果、かなりダマシが多くなりそうということで、トレンドが発生して直近高値・安値を更新中の場合、逆張りエントリーはしないようにしました。
上昇トレンドの場合、すぐにドテンSは狙わないということですね。
上昇が一服し、一旦デッドクロスである程度下げたところは見送り、再びゴールデンクロス後に押し目をつけたところはLでエントリー。
そこで最高値を超えないようなら、次のデッドクロス後の戻りでSが解禁になります。
とは言え、ゴールデンクロス・デッドクロスが高値圏で頻繁に入れ替わる時などはスルーしたりもするので、ある程度その時の状況に応じて、という感じです。
また今回は資金管理の検証として、これまで1万通貨固定だったところを変動制にしてみました。
具体的には資産が10万円増えるごとに5,000通貨を追加します。
つまり、資産が20万円になれば15,000通貨、30万になれば2万通貨になるということです。
5000通貨追加後、負けて20万円を下回った場合は元の掛け金に一旦戻します。
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法(15分足ver)の検証ルール
使用インジケーター
単純移動平均線(SMA)の5(短期)、25(長期)を使用
ルール
基本ルール
- 資金10万円スタート
- 取引枚数は初期1万通貨固定、資産が10万円増えるごとに5000通貨ずつ追加
- 2021年1月~12月の1年間のGBP/JPYの15分足で検証(スキャルピング~デイトレくらいのイメージ)
トレードルール
- 5MAが25MAを上抜け(下抜け)た後、ローソク足が25MAで跳ね返ったらロング(ショート)でエントリー
- ただし、上昇or下降トレンド発生中で直近の高値や安値を超えている場合は、一時的に逆張りは控えるようにする
- 損切りは直近の安値・高値に設定(近すぎる場合は直近のサポート・レジスタンス)
- 利益確定は5MAが25MAを下抜け(上抜け)、ローソク足が25MAで跳ね返ったタイミングで行う(損切りになる場合もあり)
- ポジションを持てるのは1度に1つのみ
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法(15分足ver)検証の結果
トレード回数:490回(ロング:263回 ショート:227回)
勝率:44%(勝ち:217回、負け273回)
平均獲得:40.2pips(6,954円)
平均損失:21.5pips(4,056円)
年間損益:+2,833.5pips(+401,570円)
月別資産推移グラフ
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法のまとめと反省
結果は2,833.5pipsの勝利でした。
勝てたものの、1時間足での検証に比べると、不安定な部分が多く、勝率も大きく下がっています。
年間の獲得pipsも500回近く苦労してトレードした割に、1時間足のトレードには遠く及んでいません。
15分足のトレードでは、損切り幅が30pips~50pips前後になることが多いのですが、急な動きで損切りにかかってしまうことも多く、「LでもSでも結局負けてたやんけ!」という場面も何度かありました。
また、一時的に大きめなプラスになっていても、今回の利益確定条件を満たせないまま一直線に逆方向に行くことも多く、15分足でこの手法を使うのであれば、利益確定条件は変更した方が良いと思います。
損切り幅の2倍になったら自動的に利益確定とかでもいいかもしれないですね。
利益確定方法を変更した検証も今度やってみようかと思います。
15分足はプラスになっても、ライン1本でひっくり返されることも多く、かなり精神的に疲れます。
また、時期によっては全くSMAが機能しない時もあり、実戦で使うのなら連続負けしても泣かない精神力を養いたいところです。
一方、資金管理はそこそこプラスに働いていたようで、今回の検証ではずっと1万通貨でやっていたら、+283,350円のところを、+401,570円まで増やすことができました。
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