FX手法の検証記事第19回。
今回は以前好成績だった単純移動平均線(SMA)のクロスを使った押し目買い手法に少し変更を加えて検証してみました。
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法ver.2とは?
今回の手法は、基本的に第16回の「単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法」に少しルールを追加した手法です。
追加ルールは2つあります。
1つは「直近の高値・安値更新中は逆張りエントリーを狙わない」ということです。
これは前回の15分足検証でも採用したルールですが、1時間足でもなるべくダマシにかかりたくない、ということで採用してみることにしました。
2つ目のルールは「エントリー中のポジションが+100pips以上になった時、損切り位置を最高値(最安値)から-50pipsの場所に設定する。更に50pips増えるごとに損切り位置を最高値(最安値)から-50pipsの場所に移動する」です。
これは1つの利益確定ルールだけだと、損切りになるリスクや利益が激減するパターンがこれまでいくつもあったことから追加しました。
これにより、急激に逆方向にトレンド転換したとしても、ある程度の利益が確保できることを狙っています。
また、今回の検証では前回に引き続き、1万通貨固定ではなく、資金が10万増えるごとに5000通貨追加するルールを採用しています。
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法ver.2の検証ルール
使用インジケーター
単純移動平均線(SMA)の5(短期)、25(長期)を使用
ルール
基本ルール
- 資金10万円スタート
- 取引枚数は初期1万通貨固定、資産が10万円増えるごとに5000通貨ずつ追加
- 2020年1月~12月の1年間のGBP/JPYの1時間足で検証(デイトレ~スイングくらいのイメージ)
トレードルール
- 5MAが25MAを上抜け(下抜け)た後、ローソク足が25MAで跳ね返ったらロング(ショート)でエントリー
- ただし、上昇or下降トレンド発生中で直近の高値や安値を超えている場合は、一時的に逆張りは控えるようにする
- 損切りは直近の安値・高値に設定(近すぎる場合は直近のサポート・レジスタンス)
- 利益確定は5MAが25MAを下抜け(上抜け)、ローソク足が25MAで跳ね返ったタイミングで行う(損切りになる場合もあり)
- ポジションを持てるのは1度に1つのみ
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法ver.2検証の結果
トレード回数:181回(ロング:95回 ショート:86回)
勝率:50%(勝ち:91回、負け90回)
平均獲得:84.3pips(11,530円)
平均損失:51.1pips(6,839円)
年間損益:+3,073.5pips(+433,720円)
月別資産推移グラフ
単純移動平均線のクロスを使った押し目買い手法ver.2のまとめと反省
結果は3,073.5pipsの勝利でした。
今回はあえて16回と同じ期間で検証しましたが、勝率、獲得pips、月ごとの安定的な勝率、全てにおいて前回を下回る結果となりました。
改良したはずなのに、結果が悪くなるってなんなん…。
今回追加した2つのルールのうち、今回の検証では特に1つ目のエントリールールがあまり良く働かなかった印象です。
2020年の相場では一気に転換するパターンが多かったのでしょう。
2つ目のルールは多少獲得pipsが減る場面もありましたが、切った後にすぐに再エントリーできる場面が多く、そこまで大きくは影響しなかった気がします。
15分足では1つ目のルールが機能した気がしますが、足によって機能する・しないがあるのかもしれません。
今回はルールが少し複雑になった影響で、自動で動かしながら瞬時にエントリー判断するのが厳しくなり、コマ送りのように1つずつ足を表示させながら、検証することになりました。
「良い手法はシンプル」と言われますが、複雑すぎるルールになったのが良くなかったのかもしれませんね。
次回はもっとシンプルな追加ルールで検証してみたいと思います。
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