(タイトルでネタバレしていますが、記事前半は検証する前の考えで書いていきます)
FX手法の検証記事第7回。
今回はMACDというインジケーターを使ったトレンドフォロー手法を検証したいと思います。
MACDを使ったトレンドフォロー(実は逆張りトレード)手法とは?

MACDとは?
MACDはチャートの下に表示されるインジケーターで、2本の線と棒グラフが並んだヒストグラムで構成されています。
2本の線はいわゆる指数移動平均線(EMA)と呼ばれるもので、単純移動平均線(SMA)に比べて直前の動きに反応しやすいという特徴があります。
MACDではEMAが2本(短期、長期)表示されており、この2本がゴールデンクロス・デッドクロスになった時にエントリーする、という使い方が一般的です。
ヒストグラムはトレンドの方向はもちろん、棒グラフの大きさによってトレンドの強さも視覚的に見ることができます。
MACDの特徴の1つとして、ダイバージェンスという現象が見られることがあります。
これは実際の価格が同じでも、EMAが徐々に下がっていくという現象で、ダイバージェンスは一般的にトレンドの反転が近いサインだと言われています。
MACDを使ったトレンドフォロー(実は逆張り)手法とは?
今回の検証では単純にMACDがゴールデンクロス・デッドクロスした時にエントリーする、となるとほぼ移動平均線の検証と変わらないので、MACDならではの使い方をしたいと思います。
まず、ゴールドデンクロスはEMAが-0.2以下でクロスした時のみにエントリーするよう限定します(デッドクロスはヒストグラムの数値が0.2以上に限定)。
一般的にロングは0以下、ショートは0以上が良いとされていますが、今回は更に条件を厳しくしてみました。
また、利益を伸ばすために今回はMACDのサインで利益確定することにしたいと思います。
利益確定の条件は以下のどちらかに該当した場合です。
- ロング中にショートのエントリー条件が発生(2.0以上でデッドクロス発生)した時(ショートは逆)
- ロング中にダイバージェンスが発生し、デッドクロスが発生した時(ショートは逆)
このような条件にすることで、トレンドフォローしてなるべく利益を伸ばせるようにする戦略です。
MACDを使ったトレンドフォロー(実は逆張り)手法のルール

使用インジケーター
MACD(短期12、長期26、シグナル9)
ルール
基本ルール
- 資金10万円スタート
- 取引枚数は変更せず、1万通貨固定
- 2017年1月~12月の1年間のGBP/JPYの1時間足で検証(デイトレ~スイングくらいのイメージ)
トレードルール
- MACDが-0.2以下でゴールデンクロスしたらロング、MACDが0.2以上でデッドクロスしたらショートする
- 損切りは直近安値(高値)の少し下(上)辺りに設定
- リミットは設定せず、ダイバージェンス+逆方向のクロス、もしくは逆方向のエントリー条件が発生したタイミングで決済する
- ポジションを持っている間、次のエントリーサインが来た場合、同じ方向だったらスルー、逆方向の場合は一旦決済して逆へエントリーする
MACDを使った逆張りトレードの検証結果

トレード回数:95回(ロング:46回 ショート:49回)
勝率:29%(勝ち:28回、負け67回)
平均獲得:164.6pips(16,462円)
平均損失:64.7pips(6473円)
年間損益:+272.3pips(+27,230円)
月別資産推移グラフ

MACDを使った逆張りトレードのまとめと反省
検証をいざ始めてみると、全然思っていたイメージと違い、トレンドフォローどころか、底や天井を狙いに行く、バリバリの逆張りトレードとなりました。
私もそこそこFX歴があるので、(あー、ここで入ったら養分だな)というのはある程度分かるのですが、そんなところばかりでエントリーサインが出て、(こりゃ駄目だ)と思いました。
案の定ボコボコにやられ、5月には一度退場間近まで行きましたが、そこからはなぜか立て直し12月にはギリギリプラスになって終わりました。
まぁ勝率的にはボロボロなので、あまり参考にするような手法ではないでしょう。
ただ、今回の条件で利益確定のタイミングだけは抜群に良かったように思うので、MACDを利益確定タイミングで使うのはありかもしれません。
コメント